大麦・折り鶴
まず、「大麦が」は、班員のほとんどが平板型 [○●●●▼/LHHH-H] のアクセントを持っていましたが、19人調査では過半数に3型 [○●●○▽/LHHL-L] が出現し、アクセント辞典類でも3型が優勢なものが多いことが話題になりました。この3型というのは、後部要素である「麦 [●○/HL]」のアクセントを活かした型です。
一昨年行った本庄市での方言調査や、昨年の上里町での方言調査で、関東周辺部には「小麦が[○●○▽/LHL-L] というアクセントが見られたのも、古くから後部要素「麦」のアクセントを活かした型があるからだと捉えられます。
「折り鶴が」も同じで、班員・19人調査・辞典類すべてで2型 [○●○○▽/LHLL-L] が優勢ではあるものの、後部要素の型を活かしたと捉えられる3型 [○●●○▽/LHHL-L] も見られました。複合名詞において後部要素のアクセントを活かす場合があるというのは、あまり触れられていない現象であり、今後も考えていきたいテーマです。
オクラ
今回もう一つ印象的だったのは、19人調査で「オクラ」のアクセントに1型 [●○○/HLL] が複数見られたことです。「オクラ」は外来語で、和語だと「陸(おか)蓮根」と言うことも今回初めて知りましたが、つまりオクラに馴染みがないと、他の外来語と同じ −3型=1型で発音するようです。
渡来時期が新しい野菜ほど外来語アクセントになりがちなのだろうか?という仮説を検証するため、オクラの渡来時期を調べたら、明治時代とのことでした。思ったよりも早いような気もしますが、野菜全体の中だとかなり最近入ってきた新入りです。
野菜の渡来時期といえば、2024年に科博でやっていた、「和食」という展示に渡来時期一覧が載っていたのを思い出します。それを見ると、確かに最近平板型が多くなっている「オクラ」だけでなく、ポルトガル語由来とされる「カボチャ」も平板型です。
一方、江戸期までに入ってきた外来語である「キャベツ」「セロリ」「トマト」などが平板型になる日は来ないように思うので、外来語であっても「日本語らしいか」がアクセントが平板になるかどうかに関係しているのかもしれないですね。
今回は台風が近づいているので、駅周辺のラーメンを食べました♪

