6/23 キャラクター/嗅覚(担当:かにぱん)

外来語漢語名詞

キャラクター

 「キャラクター」は、班員全員が平板型[○●●●●▼/LHHHH-H]のアクセントを持っており、私を含む多くの班員が2型[○●○○○▽/LHLLL-L]も使用、あるいは許容するという結果でした。
 一方、19人調査では1型[●○○○○▽/HLLLL-L]が最も多く、次いで2型が多いという結果でした。

 19人調査で1型が多かったことについては、調査当時「キャラクター」という語が現代ほど一般的に使用されておらず、英語 character /ˈkærəktɚ/(第一音節に強勢)の影響を受けた可能性が考えられます。
 一方、2型については、「後ろから3モーラ目核(傾向)」とも呼ばれるある種のアクセント規則の影響が考えられます。現代共通語では、外来語の語末から3拍(モーラ)目にアクセント核(音調の下がり目)を置く傾向があります。

 この傾向に従えば、「キャラクター」は3型[○●●○○▽/LHHLL-L]になることが期待されます。しかし、実際には「ク」が低く発音される2型が出現しています。これは、「ク」が無声化を起こすことでアクセント核が一拍前にずれている可能性も考えられますが、音節構造や外来語アクセントの変化など交絡する要因が多く、現時点では明確な説明は難しいように思われます。

 また、英語character の強勢位置について、班内でも第一音節か第二音節か判然とせず、実際にアクセントを調べる場面がありました。
 私自身が第二音節に強勢があるかもしれないと感じた背景には、「キャラクター」に2型が使用・許容されることも関係しているように思います。
 もしかすると、外来語のアクセント(日本語の高低アクセント)の形が、私たち日本語話者が英語を発音するときの強勢位置の認識に影響を及ぼしているのかもしれません。

嗅覚

 「嗅覚」については、班員全員が1型[●○○○▽/HLLL-L]を使用しており、他の型には強い違和感があるという意見で一致しました。
 ここで注目したいのは、五感を表す語のアクセントです。「視覚」「味覚」「触覚」「聴覚」「嗅覚」について尋ねたところ、「視覚」「味覚」「触覚」は平板型、「聴覚」「嗅覚」は1型が自然であるという意見で班員の認識は一致しました。

 一方、『新明解アクセント辞典』では、これら5語すべてについて平板型が従来型であると記載されています。また、19人調査でも、これら5語についてはほとんどすべてのインフォーマントが平板型で一致していました。
 「聴覚」「嗅覚」のアクセント変化については班内でも話し合い、いくつかの仮説が出されましたが、結論には至りませんでした。

 私たちにとって身近な語である「視覚」「味覚」「触覚」「聴覚」「嗅覚」のうち、なぜ「聴覚」と「嗅覚」だけが異なるアクセントを持つようになったのか。その理由は依然として謎のままです。
 このように、身近な語の中にある不思議に気付くことができるということが、アクセントを学ぶことの醍醐味の一つだと感じます。


今回は早稲田四大油そばの一つ「油SOBA図星」に行きました。